「アナフィラキシー」について
2017.05.05
医薬品情報
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今回の医薬品情報は、「アナフィラキシー」についてです。
アナフィラキシーとは?
急速に、そして全身にアレルギー症状が現れる過敏反応であり、症状の進行が早いほど重篤な症状を引き起こします。症状は、蕁麻疹などの皮膚症状の出現頻度が最も高く、鼻水・鼻づまりや呼吸困難などの呼吸器症状および吐き気や腹痛などの消化器症状も多く見られます。また、これに加えて、血圧低下、めまいや失神などの意識障害を伴うショック状態(アナフィラキシーショック)を引き起こすことがあります。このショック状態まで進行してしまうと命を落とす危険性が高いため
、アナフィラキシーが疑われる場合にはすぐに治療を開始する必要があります。
発症までの時間は?
発症の原因物質としては薬物、ハチ毒、食物、血清が挙げられます。これらの原因物質がどのように体内に入ったかどうかで症状が現れるまでの時間が異なります。蜂に刺された場合は、5分以内に発症することが多く、原因物質を経口摂取した場合には吸収されるまでに時間がかかるため、すぐに症状が現れることもあれば、1時間後に現れることもあります。
治療薬について
急速に症状が進行し、数分でショック状態に陥ることがあるたね、アナフィラキシーが疑われる場合には、早めにアドレナリンの自己注射(エピペン)による救命措置を行うことが重要です。エピペンは、注射剤であるが、患者が自分で投与することができる補助治療剤であり、太ももに注射して使用します。これにより、血圧低下や呼吸状態を改善することができ、ショック状態への進行を防ぐことができます。しかし、効果は一時的であり、再度アナフィラキシー症状を引き起こす危険があります。そのため、投与後すぐに医療機関を受診する必要があります。
一方、症状が軽度な場合には、アレルギー症状を抑える抗ヒスタミン薬や呼吸症状を改善する気管支拡張薬などを使用して経過観察することがあります。
出展
アナフィラキシーガイドライン ファイザーエピペンページより引用
http://www.epipen.jp/howto-epipen/timing.html